シャフト豆知識


第1話 シャフトにご注目

ゴルフシャフトといえば、クラブに付いているただの棒切れ程度にしか思っていないゴルファーもいるかも知れないが、これは認識不足も甚だしいところ。「シャフトはクラブの命である」という有名な格言(?)もあるくらいで、貴方に合ったシャフトとの出会いが、即、よいクラブを得ることにつながる。
そこで、一問。シャフトはクラブの中でどういう役割を果たしているか、ご存じだろうか? 答えは、ふたつ。ひとつは、ヘッドとグリップをつなぐ役目である。これは誰でも分かる常識。もうひとつは、ヘッドの持つ機能を最大限有効に発揮させて、より正確にボールを飛ばすという役目。スコアメイクに必要なことは、各ゴルファーが自分に最適のシャフトを装着したクラブを使用するということだ。さあ、もっとシャフトに注目してみようではありませんか。


第2話 ヒッコリーシャフト

今回は「ゴルフシャフトの歴史」、物知り学講座といこう。
シャフトも重い果樹の枝から始まり、その変遷もさまざまであった。1800年代に硬くて柔軟な北米産のクルミ科の樹木から、初めてフルスイングできる「ヒッコリーシャフト」がスコットランドのR・フォーガル氏の手で開発され、以後一世紀にわたって愛用される。1914年になると、ヒッコリーより50gも軽く、はるかに高性能の「スチールシャフト」が出現、木製中心だったシャフトの歴史に革命をもたらした。そして、グラスファイバー、アルミニウム、カーボン、軽量スチール、チタン、超軽量スチールと様々なシャフトが生まれ、性能・品質・価格からスチールシャフトとカーボンシャフトが主流となった。
こうして歴史の変遷を踏まえてシャフトの感覚をもう一度味わい直していただきたい。


第3話 使用禁止

今でこそごく当り前に使われているスチールシャフトだが、その誕生当時は長い間使用禁止となっていたことをご存じかな?
スチールシャフトが生み出されたのは今から約90年前の1914年のこと。その出現は、ゴルフ用具発展の歴史に、最大の衝撃を与えた出来事とされている。それまでの約1世紀にわたって続いたヒッコリー時代に比べ約50gも軽量化され、クラブの性能が飛躍的に向上したのだから、正にゴルフ用具近代化への第一歩であったわけだ。
ところが、「出るクイは打たれる」のたとえ通り、ボールが飛びすぎるというスゴイ理由から、スチールは誕生以来約12年もの間、使用禁止とされてしまった。米国ゴルフ協会がスチールを正式に認定したのは、1926年のこと。今は昔、信じられないようなお話。


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