11月中ごろからはじまる忘年会・新年会シーズン、続いて1月のPGAショー。それが終わったと思ったら今度はゴルフフェア。
「忙しい」って、便利な言葉です。
しばらく運動をサボってしまい、リバウンドをしてしまいました。
つい先日『N.S.PRO Zelos』の記事を書いていて、久しぶりに「熱意」や「競争心」を思い出し、ようやく重い腰を上げて運動を再開しました。
と、いうわけで『N.S.PRO Zelos』のお話の続きを書くべく、筋肉痛の身体を奮い立たせています。
さて・・・
『私たちみたいなゴルファーってね、ヘッドスピードが速くないからそもそもそんなに曲がらないんですよ。それよりも、アイアンだって1ヤードでも飛んでくれないと困るんです。スチールの打ち応えは忘れられないんですけどね・・・。』
ある日、試打会で出会ったあるシニアゴルファーのひと言。
『スチールシャフトはねじれが少ないのが特徴で、重量感もあって安定性に優れるんです。』
こんなお決まりのセールストークに対して頂いた言葉がそれでした。
軽いどころじゃない衝撃。
70gから130gまで、スチールもカーボンも作っている私たちが、「アイアンでも飛ばしたい」、こういうニーズがあることに気づいていなかったんです。
となれば、『作るしかない・・・。しかもスチールシャフトで。』
こうして、『N.S.PRO Zelos』の開発がスタートしました。
日本シャフトは総合シャフトメーカーですから、カーボンシャフトで作ることも可能です。でも、スチールシャフトにこだわりました。
「カーボンの様に飛ぶ」+「スチールならではのソリッドなフィーリング」
これを達成することが、私たちに求められた「熱意」と「競争心」です。
今までの素材を使い、今までの作り方をしていたのでは、今までにないシャフトを作ることが出来ません。
「軽さ」と「強度」。
軽量化してもそれに耐えられる「強度」、そして、しっかりしなって心地良いフィーリングを生み出す「靭性(※)」。(※ねばりづよさ)
この、相反する2つの要素を兼ね備える素材の選定からスタートしました。
スチールシャフトの素材って、パッと見は「鉄」なんです。
でも、同じように見える「鉄」でも、求める性能に応じて、成分の配合を変化させています。
60g〜80g、この超軽量帯のシャフトに使用したときに最も良いバランスで強度と靭性を保つことの出来る素材。
ZELOSプロジェクト実現のために選ばれた、これまでと異なる高強度特殊鋼です。
ちなみに、『N.S.PRO 950GH』や『N.S.PRO MODUS3』に使用している材料は『NSGS8655V』。
この素材が、『N.S.PRO Zelos』の開発を一気に加速しました。
素材が出来ればあとはお手のもの。
軽やかにしなりを感じやすく、ボールを上げやすい。しっかりとシャープにしなり戻って、飛ばしやすい。
日本シャフト独自のMSAテクノロジー(肉厚調整加工技術)によって、先調子でありながら手元側からしっかりとしなってくれる、『N.S.PRO Zelos』のシャフト特性が決まりました。
『N.S.PRO Zelos』が持つ「先調子」のシャフト特性(剛性分布)。皆さんが想像する先調子とはやや異なるかもしれません。
どちらかというと「先調子」は、手元側(グリップ側)がしっかり目、先端がしなるというイメージが馴染みやすいかと思います。
『N.S.PRO Zelos』は、手元側もしなります。そしてシャフト中間部から先端部にかけては、更にしなる。
ヘッドスピードのあまり速くないゴルファー、非力なゴルファーにとって、手元側(グリップ側)が硬いシャフトは、タイミングが取りづらく、しなりを感じづらい傾向があります。
まずは手元側でしっかりとしなりを感じて、タイミングを整える。そうしてしなったシャフトはパワーを溜めて、インパクトにかけてきちんとしなり戻る。
そんな特徴のシャフトです。
カーボンシャフトに勝るとも劣らない飛距離性能。
スチールシャフトならではのソリッドなフィーリングや打ち応え。
日本シャフトが生み出した新ジャンルの「飛び系アイアンシャフト」。
年齢(体力)的にスチールシャフトは諦めたけれど、スチールシャフトが使いたい。
ビシッと打って飛ばしたい。
スチールシャフトユーザーだけど、飛ばせるシャフトに変えたい。
そんな方に使って頂きたい『N.S.PRO Zelos』。
次回は6・7・8と揃った『N.S.PRO Zelos』シリーズを詳しくご紹介したいと思います。
■ZELOS 6 SERIES ■ZELOS 7 SERIES ■ZELOS 8 SERIES
日本シャフトHP:https://nipponshaft.co.jp/