「クセがない。」
シャフトの表現方法として使われることの多いこの言葉。
なんとなく、誰にでも扱えてしまいそう。迷ったら「クセがない」シャフト?
でも実は「クセがない」シャフトって、本当はものすごく奥が深い。
シャフトは、テーパー形状(グリップ側からヘッド側にかけて先細りする形状)になっています。
この形状どおりに、均一な厚みでカーボンシートを巻いて作ったシャフトは、グリップ側が硬く、ヘッド側にいくにつれてしなりやすいシャフトになります。
シャフトがしなる時、単に紐の様にたわむ(曲がる)のではなく、潰れが生じます。(扁平と言います)
同じ厚みであれば、外径が大きいほど扁平しづらく、小さいほど扁平しやすくなります。その為、均一な厚みで作ったシャフトは、ヘッド側にいくにつれてしなりやすくなります。
釣竿がイメージしやすいかと思いますが、リールのつく手元側はしっかりしていますが、先端は大きくしなります。
まさに釣竿のイメージ。
でも、「クセがない」シャフトにはもう一つあって、ヘッド側からグリップ側まで均一な硬さ(扁平量)に仕上げたシャフト。テーパー形状で均一な硬さに仕上げるため、ヘッド寄りに巻く材料の厚みが増します。
均一な厚みで仕上げると、比較的先端寄りにしなりを感じやすい。
均一な硬さで仕上げると、比較的手元寄りにしなりを感じやすい。
どちらも「クセがない」。
ここに弾き感や粘り感というスパイスが加わってくると、もうなにがなんだか・・・。
どちらかと言えば粘り感の強いシャフトの方が、シャフト特性として多少の特徴を持たせていても扱いやすい(=「クセがない」と感じやすい)傾向になると思います。
日本シャフトがご提案する「クセのないシャフト」・・・『N.S.PRO Regio Formula MB』は、どちらかと言うと後者に分類されます。
『N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125』や『N.S.PRO MODUS3 TOUR105』とマッチングの良いこのウッド用シャフト。
後者(均一の硬さイメージ)で仕上げているのには、2つの理由があります。
まずは、アイアンの『N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125』や『N.S.PRO MODUS3 TOUR105』とのマッチングの良さ。
次に、大型ヘッドとのマッチングの良さ。
スチールシャフトは、一枚の板材を丸めて溶接し、パイプ状に形成をして、それをシャフトの形状になるように加工します。
例えば『MSAテクノロジー(肉厚調整加工技術)』などの特殊加工技術を使用せずにスチールシャフトを作った場合、元々均一な厚みのパイプから形作られるスチールシャフトは、完成するとヘッド側に行くにつれて肉厚が厚くなってきます。
いわゆる、手元調子のシャフト特性に仕上がります。
これを『MSAテクノロジー(肉厚調整加工技術)』などの特殊加工技術を活用して調子を変えたりするのですが、このお話は別の機会に。
『N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125』や『N.S.PRO MODUS3 TOUR105』にも『MSAテクノロジー』は使用していますが、これらのシャフトが「クセがない」と言われるのは、昔ながらの作り方で作ったスチールシャフトの特性に近い仕上がりだから。
これに近いシャフトをウッド用カーボンシャフトで表現したのが、『N.S.PRO Regio Formula MB』です。
スペック上のキックポイント(調子)は中元調子。
ヘッド側にしっかり感を持たせたシャフトです。
この方が大型ヘッドとのマッチングには良いと日本シャフトは考えます。
大型ヘッドの特徴やメリットの一つとして挙げられるのが、慣性モーメントの大きさ。
打点ブレへの対応力の高さ(左右慣性モーメント)や直進性の高さ(軸周り慣性モーメント)。
これらを最大限に活かす為に、ある程度ヘッド寄りにしっかり感を持たせたシャフトの方が、シャフトそのものの「クセのなさ」も生きてくるというわけ。
そんな「クセのない」シャフトである『N.S.PRO Regio Formula MB』。
ただ「クセがない」だけでは面白くない。
どこまでいっても、ドライバーは飛ばしてなんぼの世界。
「クセがない」シャフトフィールを犠牲にしないギリギリで、加速感や弾き感を得られる素材をフルレングスで使用しています。
アイアンは「狙う」。ドライバーは「飛ばす」。
同じシャフトフィールでも、きちんと役割を与えてあげれば、ゴルフはもっとシンプルに、楽しくなると思います。
アイアンに『N.S.PRO MODUS3 SYSTEM3 TOUR125』や『N.S.PRO MODUS3 TOUR105』をお使いの方。
インパクトを作って、しっかりと叩いて飛ばしたい方。弾道の打ちわけをしたい方。
タイミングがずれてミスショットに悩む方。
こんな方におススメのシャフトです。
クラブにうるさい日本シャフト社員も多く愛用する『N.S.PRO Regio Formula MB』、是非お試し下さい。
第四弾は初代『N.S.PRO Regio Formula』の改良版、『N.S.PRO Regio Formula B』をご紹介します。
お楽しみに!
日本シャフトHP:https://nipponshaft.co.jp/